どうも、狐乃文人です。
Webライターを悩ませる問題の1つに「漢字とひらがなの使い分け」というものがあります。
例えば「色々」と「いろいろ」、「下さい」「ください」など、ライティングをしている時にふと使い分けに悩むことがあるでしょう。
そこで今回の記事では漢字とひらがなを使い分ける基準について、僕の見解を解説していきます。
漢字とひらがなを使い分ける目的
漢字とひらがなを使い分ける目的は大きく分けて2つあります。
漢字とひらがなを使い分ける目的
漢字が多すぎたり、読み方が難しい漢字が多く出てくるとユーザーの集中力はどんどん低下してしまいます。
また漢字が多すぎる文章はぱっと見た時に「うわっ難しそう!」というネガティブな印象をユーザーに与えてしまいます。
そのため、漢字をあえてひらがなに置き換えてユーザーに読みやすくすることも、Webライターの仕事の一つです。
漢字とひらがなを使い分ける基準
漢字とひらがなを使い分ける基準として、僕は下記の4つの基準で精査しています。
漢字とひらがなを使い分ける基準
- 動詞は漢字を使う
- ターゲットに合わせる
- 難しい漢字は使わない
- 文章全体の漢字とひらがなのバランスを整える
使い分ける基準を考えるうえで、一番大事なのは「ユーザーの読みやすさ」を意識することです。
わざわざ使い分けるのはWebライターのエゴなんかではなく、ユーザーの読むストレスを最小限に抑えて精読率を上げることが目的です。
この考えがブレてしまうと、形だけのルールになってしまって意味がないのでしっかり押さえておきましょう。
動詞は漢字を使う
漢字とひらがなを使い分ける基準の1つ目は「動詞かどうか」という点です。
動詞とは行動を示す言葉のことで、例えば「話す」「歩く」「食べる」といった単語が動詞にあたります。
動詞を表す漢字には、それ単体に行動の意味が含まれているため、それ以外の場面で使ってしまうのは日本語として美しくありません。
よく漢字が使われ場面として、何かをお願いする時に「~~して頂けませんか?」や、例え話の最後に「~~と言う感じ」などが挙げられます。
日本語として意味がわからなくなることはありませんが、Webライターを目指すのであればこういった粗を減らしたいですね。
実際に粗が残っている文章と取り除いた文章を見比べてみましょう。
漢字を多用した場合
各位:
部長からお土産で「夕張メロンゼリー」を頂きました。
給湯室に置いておきますので、部長に一言お礼を言ってからお召し上がり下さい。
ひらがなに置き換えた場合
各位:
部長からお土産で「夕張メロンゼリー」を頂きました。
給湯室に置いておきますので、部長に一言お礼を言ってからお召し上がりください。
この場合、「頂き」「言って」は動詞なのでOKですが、「下さい」は実際に下がるわけではないのでひらがなの「ください」にしたほうが良いですね。
動詞以外をひらがなにすることで、漢字とひらがなの量のバランスも良くなり、全体的にスッキリとした印象になるでしょう。
ターゲットに合わせる
また、ターゲットとしているユーザーの年代や知識量に合わせて、漢字とひらがなの量を調整することも重要です。
例えば下記の例文をご覧ください。
漢字を多用した場合
お早う御座います。本日は最近流行っている漫画「呪術廻戦」をご紹介致します。
ひらがなに置き換えた場合
おはようございます。本日は最近はやっているマンガ「呪術廻戦」をご紹介いたします。
全く同じ内容の文章ですが、漢字とひらがなのバランスが違うだけで印象が変わってきますよね。
漢字が多い文章は、大人びた堅い雰囲気が出ていますね。
反対に、ひらがなが多い文章はマイルドでポップな雰囲気が出ていると思います。
このように漢字とひらがなのバランスが違うだけで、読み手に与える印象は大きく変わります。
そのため、メインターゲットやペルソナを元に、漢字とひらがなのバランスを決めていくと良いでしょう。
ターゲットについてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
難しい漢字は使わない
小説やネット記事を読んでいる時に「あれ、この漢字なんて読むんだっけ?」と感じたことはないでしょうか?
ユーザーにこういった感情を抱かせては読みやすい文章とは言えません。
難しい漢字の例
- 煩い(わずらい、うるさい)
- 慄く(おののく)
- 強ち(あながち)
これらのちょっと読み方が難しい漢字は読者の集中を阻害してしまいます。
そのため基本的にひらがなにするか、違う表現に置き換えると良いでしょう。
次の例文は、難しい漢字を使っている場合とひらがなや別の表現に置き変えた場合のものになります。
難しい漢字や表現を多用した場合
煩い輩は放って置け。彼らは有象無象の虚言を吐き散らかしているだけだ。時間が経てば別の的を見つけてここから去っていくはずだ。
ひらがなや簡単な表現に置き換えた置き換えた場合
うるさいやつらはほっとけ。彼らはありもしない嘘を言いふらしているだけだ。時間が経てば別の相手を見つけてここから去っていくはずだ。
ひらがなやわかりやすい表現を使ったほうが、スラスラと読みやすいかと思います。
ライティングが好きな人だとついつい難しい表現を使いたくなりますが、ここはユーザーファーストの気持ちでぐっと我慢しましょう。
文章全体の漢字とひらがなのバランスを整える
漢字が多い文章は堅苦しく、窮屈で読みにくい印象を与えてしまいます。
そこで固有名詞などをひらがなにして、ひらがなの比率を増やすと良いでしょう。
実際にひらがなの比率を増やした例文をご覧ください。
漢字が多すぎる場合
分かり易い日本語に直すは本当に難しい事です。
既に変換してしまう癖が付いてしまっているかも知れませんね。
そういう時は、全て平仮名で打った後に必要な所だけ漢字に直すと良いですよ。
適度にひらがなを混ぜた場合
わかりやすい日本語に直すは本当に難しいことです。
すでに変換してしまう癖がついてしまっているかもしれませんね。
そういう時は、全てひらがなで打った後に必要なところだけ漢字に直すと良いですよ。
ひらがなを増やしたことで、かなり柔らかく読みやすい印象になってきましたよね。
イメージとして、漢字とひらがなの割合は3:7もしくは2:8ぐらいを意識すると良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は漢字とひらがなを使い分ける基準について解説してきました。
漢字とひらがなを使い分ける目的
- ユーザーが読みやすい文章にするため
- 読みやすさだけでなく、視覚的にも美しい文章にするため
漢字とひらがなを使い分ける4つの基準
★動詞は漢字を使う
→物をもらう時は「頂く」何かをしてもらう時は「いただく」
→発言する時は「言う」例え話の時は「~~という感じ」
★ターゲットに合わせる
→大人びた堅い文章の時は漢字を多く使う
→マイルドでポップな雰囲気を出したい時はひらがなを多く使う
★難しい漢字は使わない
→読みがなを打つ言葉は基本的にひらがなにする
★文章全体の漢字とひらがなのバランスを整える
→漢字とひらがなの割合は3:7もしくは2:8ぐらいになるように調整する
これらの基準を用いることで、漢字とひらがなをうまく使い分けることができるでしょう。
ぜひ、今回の内容を参考にしてくださいね。