どうも、狐乃文人です。
時としてセールスライターは難しい出来事や用語などをわかりやすく伝えなければならない場面があります。
しかし、事実を淡々と述べるだけではしっかり伝えられなかったり、ユーザーが間違った解釈をしてしまう可能性があります。
そこでわかりやすく伝える方法として、例え話がおすすめです。
今回の記事では、わかりやすい例え話の作り方について解説します。
セールスライターとしてぜひとも身につけておきたいライティングテクニックですので、ぜひ最後までご覧くださいね。
例え話を使うメリット
例え話を使うことで下記3つのメリットが得られます。
例え話を使うメリット
- 難しいことをわかりやすく伝えられる
- イメージが湧きやすくなる
- 文章のおもしろ味が増す
それでは順に解説していきます。
難しいことをわかりやすく伝えられる
例え話を使う一番のメリットと言えばやはり、難しいことをわかりやすいことに置き換えられる点だと思います。
特に考え方や概念を言葉で説明するのは難しいものです。
国語辞典やネットを使えばすぐに言葉の意味を知ることはできますが、考え方を深く理解するには時間がかかります。
そんな時に、例え話を使うことでよりスムーズに理解を深められるでしょう。
例題
「民主主義」を説明せよ
例え話なしの場合
人民が国や地域の権力を所有し、それを自ら行使する政治思想や政治体制のこと
例え話ありの場合
文化祭の出し物を決める時のように、みんなが平等に意見を出し合って多数決で決定する方式のこと
具体的な例があると、ただ活字で説明を読むだけよりも理解しやすくなりましたよね。
このようにできるだけ誰もがわかりやすい例にすると、一気に理解しやすくなります。
イメージが湧きやすくなる
概念や考え方だけでなく、言葉だけでは説明し辛いものや現象を伝える方法としても例え話は有効です。
細かな説明をするよりも「〇〇みたいな感じ!」と伝えることで、全体のイメージをつかみやすくなります。
例題
「テリーヌ」を説明せよ
例え話なしの場合
ムース状や細切りにした肉や魚、野菜などの具材を四角い型にはめて、焼いたり湯煎したりするフランスの家庭料理
例え話ありの場合
肉や魚、野菜などの食材を混ぜたかまぼこみたいな料理
このようにパッとイメージしにくいものでも、例え話を使うことでどんなものかイメージしやすくなりましたね。
また表現の応用テクニックとして、例え話をすることで状況を相手に想像させるというテクニックがあります。
例えば今回の表現のように、かまぼこみたいな料理と表現すると「四角い型にはめている」という説明をしなくてもなんとなくイメージできますよね。
このテクニックを磨くことで、文字から情景が浮かんでくる小説のような表現もできるようになるでしょう。
特にセールスライティングでは、ユーザーが商品を手に入れて得られるベネフィット(利益、体験、変化)を伝えることで、購買意欲を高めることができます。
商品を購入することで得られるベネフィットの伝え方を、こちらの記事で詳しく解説しています。
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文章のおもしろ味が増す
またユーザーがイメージがしやすい状況でも、例え話を入れることも有効です。
例え話を入れることでユーザーが読んでいて飽きない、おもしろ味のある文章になるでしょう。
例題
沖縄の海のきれいさを伝えよ
例え話なしの場合
沖縄の海は青かった
例え話ありの場合
沖縄の海はサファイヤのように青く輝いていた
同じ沖縄の海を表現した一文でも、例え話を加えた方がより魅力的になりましたね。
また文章のおもしろ味を増すにはオノマトペを使って、商品の使用感や商品を使っている時の感情をユーザーにイメージさせることも有効です。
オノマトペを使った効果的なライティングテクニックをこちらの記事で詳しく解説しています。
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例え話のパターン
とは言え、例え話を考えるのは意外と難しいですよね。
僕もこの記事を書いている時に、例え話をいくつもあげていますがかなり考えるのに苦労しました。
しかし、例え話を紐解いていくと、おおよそ下記の3パターンのどれかに当てはまります。
例え話のパターン
- 事例紹介
- 置き換え
- 擬人法・擬物法
これらに当てはめながら考えると、例え話が思いつきやすくなるでしょう。
事例紹介
これまでの経験や事例を紹介するパターンの例え話は、ユーザーも理解しやすいのでおすすめです。
- これは母親から聞いた話だが、食器用洗剤を混ぜたお湯をしばらく張っておくと食器に付いた油汚れが取れやすくなる
- あるデータでは、第一印象は出会って3秒で決まると言われている。そのため日頃から髪型や服装など清潔感を保つことで好印象を持たれるだろう。
事例紹介はイメージしやすいだけでなく、事実に基づいているので説得力も増します。
置き換え
難しい事象を簡単な事象に置き換える例え話は、セールスライティングに置いて必須の表現方法と言っても過言ではありません。
- 因果応報とは、童話の「舌切りすずめ」のように良いことをしている人には良いことが起こるし、悪いことをすると自分に返ってくる
- まるで雲を掴むかのように、全く犯人の手がかりが出てこない
置き換えの例え話はことわざや四字熟語と相性が良く、言い回しも知的でオシャレな感じになります。
擬人法・擬物法
何かを人に例える擬人法と人を何かに例える擬物法も、例え話でよく使われる表現です。
- 梅干しを口に入れた瞬間、まるでタコのように口をすぼめた
- コンクリート打ちっぱなしの壁は死体のように冷たかった
擬人法は細かなニュアンスを表現しやすく、擬物法は具体的な情景をイメージさせやすいので、使い分けられると表現の幅が広がりますよ。
例え話を使いこなすポイント
最後に例え話をうまく使いこなすポイントを解説します。
ポイントはこちらの2つです。
例え話を使いこなすポイント
- 誰にでもわかりやすい題材を使う
- 伝えたいポイントを絞る
例え話をより魅力的に見せるためにぜひ押さえておきましょう。
誰にでもわかりやすい題材を使う
ここまで例え話の有効性をお伝えしてきましたが、例え話がわかりにくいとユーザーを余計に混乱させるという欠点もあります。
そのため、例題で取り上げる題材はできるだけシンプルなものが良いでしょう。
例題
ビールの味を表現せよ
[/st-mybox]
わかりにくい例
野草を煮たような味がする
わかりやすい例
濃いめの麦茶のような味がする
野草を煮たような味と聞いて「苦そう」「おいしくなさそう」というイメージはありますが、どんな味までかはいまいち分かりづらいですよね。
しかし、濃いめの麦茶であれば、なんとなくどんな味か想像できますよね。
このように例え話はできるだけシンプルな物を題材に選ぶと良いでしょう。
伝えたいポイントを絞る
また例える題材は、伝えたい情報を絞って伝えることでよりイメージが湧きやすくなります。
例題
スカイツリーの魅力を伝える時に
「大きさ」にフォーカスするなら
山のように大きなタワーです
「知名度」にフォーカスするなら
浅草寺のように人気の観光スポットです
といった感じで、スカイツリーのどの魅力を伝えたいかによって題材にする物を変更するとより魅力的に見えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はわかりやすい例え話の作り方について解説しました。
例え話を使うメリット
★難しいことをわかりやすく伝えられる
→特に考え方や概念をわかりやすく説明できる
★イメージが湧きやすくなる
→全体のイメージが掴みやすくなる
★文章のおもしろ味が増す
→ユーザーが読んでいて飽きない、おもしろ味のある文章になる
例え話のパターン
★事例紹介
→イメージしやすいだけでなく、事実に基づいているので説得力も増す
★置き換え
→ことわざや四字熟語と相性が良く、言い回しも知的でオシャレな感じになる
★擬人法・擬物法
→擬人法は細かなニュアンスを表現しやすく、擬物法は具体的な情景をイメージさせやすい
例え話を使いこなすポイント
★誰にでもわかりやすい題材を使う
→複雑な題材は理解できない可能性がある
★伝えたいポイントを絞る
→伝えたい魅力にフォーカスした題材を選ぶ
ぜひ例え話を使って、文書を魅力的かつわかりやすく装飾していきましょう。