どうも、狐乃文人です。
フリーランスや副業など、個人事業主として働く場合、会社員やアルバイトとは違い雇い主(クライアント)に自ら報酬や単価の交渉をしなければなりません。
特にセールスライティングの場合、文字数や納品した制作物の数によって報酬金額が変わるため、単価交渉をすることによってより大きな金額を稼げるようになります。
そこで今回はセールスライターの単価交渉のポイントを解説します。
この記事を読むメリット
- セールスライターが単価交渉をするメリット・デメリットがわかる
- 単価交渉の具体的な手順やポイントがわかる
- 単価交渉で成功した時、失敗した時の対処法がわかる
単価交渉がセールスライターとして長く働き続ける秘訣
副業やフリーランスでセールスライターとして働く場合、単価交渉は必ず必要です。
なぜなら、セールスライターのように高度なスキルが求められる仕事を長く続けるには、何よりモチベーションの維持が重要だからです。
モチベーションの維持に繋がる要素
- ライティングした制作物に対して正当な対価をもらう
- ライティングした制作物を正当に評価してもらえる環境
- ライティングした制作物が社会に及ぼした影響を知る
自分の書いたものを言葉だけでなく形として正しく評価してもらえる、自分が書いたものによって人々にどのようなプラスの影響を与えられたかを知ることが、高いモチベーションの維持に繋がります。
報酬(お金)とやりがい(社会的意義)の両方を感じるためにも、クライアントとの報酬や単価交渉は必要です。
単価交渉をするメリット
セールスライターが単価交渉することでさまざまなメリットが得られます。
そこでここからは、セールスライターが単価交渉するメリットを解説します。
継続して働きやすくなる
単価交渉の結果、成果に見合った報酬が得られるようになると、仕事に対するモチベーションも向上し、より品質の高い成果を生み出すことができます。
特に副業やフリーランスの場合、収入が不安定な仕事なので安定した収益は仕事のモチベーションに大きく影響します。
制作物の単価や文字単価が上がることによって安定した収益を得られ、副業やフリーランスという働き方を続けやすくなります。
クライアントからの評価がわかる
報酬単価の交渉を通じて、クライアントがあなたの仕事にどれだけの価値を見出しているかがわかります。
クライアントから高く評価されていることがわかると、仕事のモチベーションがアップし、「より質の高いセールスライティングをしよう」とスキルアップや精度の向上にも繋がります。
業界の基準を知ることができる
交渉をする際に、自分の報酬額が相場より高いのか低いのか、正当に評価されているのかなど、業界の基準に照らし合わせることで自分の立ち位置を知るきっかけになります。
業界の基準と自分の立ち位置のギャップがわかると、今のクライアントが正当に評価をしてくれる良いクライアントなのか、あなたのスキルを搾取している悪いクライアントなのか判断しやすくなります。
キャリアアップのきっかけになる
クライアントと報酬単価の交渉は自身のキャリアアップにもつながります。
交渉をする際に、セールスライティング以外にできそうな仕事、セールスライティングのスキルを活かしてできる仕事を提案することで、新たな案件獲得につながる可能性があります。
セールスライティングのスキルを活かした仕事の幅の広げ方については、こちらの記事でより具体的に解説しています。
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単価交渉をするデメリット
セールスライターの単価交渉はメリットだけでなくデメリットも存在します。
ここからは、セールスライターが単価交渉するデメリットを解説します。
報酬単価が上がったらプレッシャーが大きくなる
報酬単価が上がると、制作物のクオリティや売上に対するプレッシャーが増します。
特にセールスライティングでは、制作物によって生み出した売上が直接評価に関わってくるため、より一層プレッシャーを感じやすいと思います。
クライアントの期待に応えるために、日々情報のインプットやライティングのスキルアップを怠らないようにしましょう。
クライアントとの信頼関係が悪化する可能性がある
報酬交渉がうまくいかない場合、クライアントとの信頼関係が損なわれるリスクがあります。
個人事業主とクライアント、双方の合意によって報酬単価が決まるわけなので、クライアントの立場や考え、お財布事情にも一定の配慮が必要です。
またごく一部の話ですが、クライアントによっては交渉すらしてくれなかったり、「交渉をするなら契約を解除する」と脅してきたりすることもあるようです。
もしこういったトラブルが発生した場合は、早めに契約を解除して他のクライアントを探すことをおすすめします。
この他にも、セールスライターはクライアントとトラブルに合う場合があります。
もしもの時に備えた対処法をこちらの記事で詳しく解説しています。
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クライアントから評価されていないことを知り落ち込む
クライアントと単価交渉をした結果、思ったより評価されていなかった場合、仕事へのモチベーション低下を招く可能性があります。
もしセールスライティングのスキルや成果を自分が過信しすぎていたなら、気持ちを切り替えてクライアントの期待に応えられるよう頑張りましょう。
一方、クライアントが求める成果があまりにも高すぎたり、業界の基準や相場から逸脱している場合は、クライアントに問題がある可能性があります。
クライアントの評価基準があまりにもおかしいと感じた場合は、速やかに契約解除を求めましょう。
報酬単価を交渉する手順
副業やフリーランスでセールスライティングをしている場合、クライアントに自ら単価交渉を提案する必要があります。
セールスライターが単価交渉をする具体的な手順を解説します。
単価を上げるための根拠をまとめる
単価を上げるためには、その裏付けとなる根拠をまとめるところから始めましょう。
例えば、自分が制作したランディングページ(LP)で何人集客できたか、セールスレターでいくら売り上げたかなど、制作物による成果を集めましょう。
この時、成果のすごさがわかりやすいよう比較対象を用意することをおすすめします。
例えば、自分が制作する前に使われていたランディングページの成果、セールスレターを作る前の売り上げなど、自分の働きによって生み出した成果が相対的にわかると、値上げ交渉の説得力が生まれます。
業界の相場を知る
同業者や業界の報酬相場を調査し、自身の位置付けを把握することも単価交渉の準備として大切です。
現状の報酬単価が相場と同等、またはそれ以上だった場合、クライアントから求められる以上の成果を出していないと単価交渉が失敗する可能性が高いです。
逆に相場よりも安い場合、しっかり成果を出していれば単価交渉に成功する確率が高いと言えます。
クライアントに相談として話を持ちかける
ここまでの準備が整ったら、いよいよクライアントに報酬交渉の意向を伝えましょう。
副業やフリーランスの場合、クライアントとの立場は対等です。
クライアントに失礼がないよう、丁寧かつ相手の気持ちを慮ることが交渉成功の第一歩です。
クライアントと面談をする
クライアントから報酬交渉の了承が得られたら、対面またはビデオ通話で会話を交渉しましょう。
やはり人と人が大事な話し合いをする時は会話が最も有効です。
クライアントと意見を交換し合って双方が納得できる条件を見つけていきましょう。
契約書の更新内容を確認する
報酬交渉が合意された場合は、契約書の内容を確認し、正式に取り決めます。
この時、面談時の内容に間違いがないかしっかり目を通しましょう。
報酬単価を交渉する時のポイント
副業やフリーランスのセールスライターが報酬単価を交渉する時は、いくつかのポイントを押さえることで有利に話が進みやすくなります。
そこでここからは、報酬交渉のポイントについて解説します。
クライアントに寄り添うスタンスを一貫する
単価交渉ではクライアントは「敵」として捉えてしまいがちですが、本来クライアントとあなたは友好的なパートナーです。
そのため大前提として相手を理解し寄り添う姿勢が大切です。
例えば、一方的にこちらの希望の条件を突きつけて「この条件を満たせないなら契約は打ち切ります」と突っぱねるのではなく、クライアントとのコミュニケーションを重ね双方が納得できる条件を見つけるよう心がけましょう。
時にはクライアントの立場や懐事情を理解し、柔軟に条件を変更することで良好な関係を長く続けることができます。
希望報酬単価の妥当性を証明する
希望報酬単価をクライアントに伝える時、その金額の妥当性を一緒に伝えましょう。
例えば、「希望報酬単価は月100万円です」と金額を伝えるだけではクライアント側からすると「自分が欲しい金額を言っているだけ」と捉えられてしまいます。
希望の報酬金額を伝える時に、過去のプロジェクトで達成した成果や提供した価値、または他クライアントの報酬金額など、希望の金額を裏付ける根拠も一緒に伝えることで説得力が生まれます。
クライアントに提供した価値を再認識させる
過去の成果や提供した価値を振り返り、クライアントに自身の価値を再認識させます。
また過去の実績を振り返る時、成果を数字や言葉で具体的に伝えるようにしましょう。
例えば、「私が作ったセールスレターによって〇〇円売り上げた」「ランディングページを改修した結果〇〇件の契約を獲得した」「この制作物によってこれまでで抱えていた〇〇という課題が解決しました」といったように具体的に伝えることで、クライアントも価値を再認識しやすくなります。
今後クライアントに提供する予定の価値を提示する
過去の実績に加え、近い将来クライアントに提供する価値も伝えることをおすすめします。
例えば、「今携わっているランディングページの制作だけでなく、ディレクションも一貫して対応します」「私のノウハウを社員さんに伝えていき、セールスライターの育成にも携わりたいです」など意欲的に働く姿勢を見せることで、将来性も加味してもらえるでしょう。
特に副業やフリーランスは成果が求められる立場ですが、売り上げへの影響にプラスして制作以外でクライアントに価値を提供できると、付加価値がついて報酬金額も高くなります。
折衷案を用意しておく
単価交渉では多くの場合で、クライアントとあなたの希望金額に差が生まれます。
こういった希望金額の差を加味して、希望金額だけでなく最低金額も考えておくと良いでしょう。
例えば、月30万円を希望金額として伝えて、交渉が難航した時は最低月25万円さえ満たしていればクライアントに譲歩して合意する。
といったように、クライアントに譲歩できる最低の条件をあらかじめ決めておくと、交渉がスムーズになります。
交渉を代理でしてくれるフリーランスエージェントを活用する
単価交渉が難しい場合は、企業への営業から交渉までを手厚くサポートしてくれるフリーランスエージェントがおすすめです。
個人事業主に代わって営業のプロが、企業案件を紹介してくれたり、報酬単価の交渉を仲介してくれたりと、フリーランスや副業の活動をサポートしてくれます。
フリーランスエージェントを活用するメリット・デメリットなど詳しくはこちらの記事をご覧ください。
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報酬単価を交渉に成功した時の対処法
報酬単価の交渉に成功した場合、まずはクライアントに感謝を伝えましょう。
報酬アップに了承してくれたということは、「クライアントもあなたと長く仕事をしたい」「あなたの頑張りに応えたい」という姿勢を示してくれています。
しっかりと感謝を伝え、より一層セールスライターとして成果を残せるよう努力することを約束しましょう。
報酬単価を交渉に失敗した時の対処法
報酬単価の交渉が失敗した場合も、最初にクライアントに感謝を伝えることが大事です。
今回はお互いの希望に沿わない結果になったとしても、あなたのために時間を割いて話を聞いたり、報酬アップを検討してくれたことは事実です。
あなたとクライアントはこれからも関係性が続くので、すぐに気持ちを切り替えてセールスライティングで成果を残していきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はセールスライターの単価交渉のポイントを解説しました。
報酬単価の交渉はセールスライターとしてのキャリアを築く上で重要なスキルです。
適切な準備と戦略でクライアントとの円満な関係を築きながら、報酬単価を上げる方法を模索しましょう。