どうも、狐乃文人です。
マーケティングの世界では第三者(大衆)の意見や行動を使って、買い手に購入を促す方法があります。
その方法に使われる心理効果のことを社会的証明の原理です。
今回は社会的証明の原理を使ったセールスライティングテクニックを解説します。
社会的証明の原理をセールスライティングに用いることで、ターゲットからの反応率アップを期待できるでしょう。
社会的証明の原理とは多数派の意見に同調してしまうこと
社会的証明の原理は別名「バンドワゴン効果」と呼ばれる心理効果であり、自ら意思決定をする際に多数派の意見や行動に同調しやすくなる傾向のことを指します。
例えば、あなたが目的地に向かっている途中に人だかりを発見したとしましょう。
たくさんの人がざわざわと集まっていると、「何が起きているんだろう?」と気になってついつい覗きたくなりますよね。
このように、大多数の意見や行動に自らの意思決定に影響されることが社会的証明の原理です。
社会的証明の原理が発揮された3つの事例
続いて、社会的証明の原理の効果が発揮された事例を3つご紹介します。
社会的証明の原理が発揮される場面は主にこれら3つのパターンに分類されます。
これらのパターンを理解することで、社会的証明の原理をセールスライティングに応用しやすくなるでしょう。
パターン1:多数派に流される
社会的証明の原理が発揮されるパターンとして一番わかりやすい例が、多数派に流されるパターンです。
多数派に流される例
- 行列ができたラーメン屋に並びたくなる
- You Tubeのチャンネル登録者数が多いから自分も登録しておく
- 居酒屋でみんながビールを注文するので自分もビールを注文する
このように自分以外の多くの人がやっていると「多くの人がやっているから気になる」「自分も合わせなきゃ」という気持ちになると思います。
こういった場面では、社会的証明の原理が発揮されているといえます。
パターン2:トレンドやランキングに影響される
また流行(トレンド)やランキングにも社会的証明の原理が影響しています。
トレンドやランキングに影響される例
- 流行語大賞になった言葉を使いたくなる
- 世界1位の億万長者だから尊敬してしまう
- ミシュラン三つ星を獲得したからおいしいお店だと思ってしまう
多くの人が支持する(多数派)が現れると、今まで興味を持っていなかった人が集まって多数派がどんどん増えていく、という相乗効果でより強力な社会的証明の原理が期待できるでしょう。
パターン3:勝ち馬に乗る
そして、スポーツなどの勝負事で優勢な方を応援したくなる心理も、社会的証明の原理が働いていると言えるでしょう。
勝ち馬に乗る例
- 選挙で有力候補に投票したくなる
- 競馬で一番人気の馬に賭けたくなる
- スポーツを観戦で勝っている方を応援したくなる
「優勢→多くの人に応援されている→これを選んでおけば大丈夫」という思考の過程を踏んで、ついつい社会的証明の原理の影響されてしまうわけですね。
社会的証明の原理をセールスライティングに応用する方法
最後に社会的証明の原理のパターンをセールスライティングに応用する方法を解説します。
社会的証明の原理はランディングページ(LP)やセールスレターといったターゲットにアクションを求める場面で最後のひと押しに非常に有効です。
具体例を使いながら、実践的なテクニックを解説していきますね。
ちなみに、ランディングページやセールスレターでは、ユーザーに最後の後押しをするセクションのことをコールトゥアクション(CTA)と呼びます。
CTAと社会的証明は相性が良く、ユーザーの行動を促す強力なコピーを作れます。
詳しくはこちらの記事で解説しているので、ぜひ併せてご覧ください。
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お客さんの声を載せる
セールスライティングに社会的証明の原理を応用する方法として、お客さんの声(ユーザーボイス)が有効です。
お客さんの声を使った例
- レビュー
- 利用者の感想
- 口コミ
こういったお客さんの声があると安心材料になりますよね。
セールスライティングにおいて、お客さんの声は強力な武器となります。
できればお客さんの直筆のお手紙やインタビュー動画、顔写真だとより説得力が増すのでオススメです。
数字で多数派に支持されていることを示す
また、社会的証明の原理を具体的に数字で表すのも良い手段ですね。
数字を使った例
- 累計販売数
- 利用者数
- 〇〇ランキングの順位
例えばビジネス書を販売するとしたら
- 累計発行部数5万部突破
- 1万人以上の読者から感想のメッセージが殺到
- Amazonの書籍ランキングで年間1位獲得
といった訴求があると「これだけ多くの人が読んでいるなら、ちょっと読んでみようかな」という気持ちになりますよね。
このように、数字を使うことで情報の具体性が増して説得力が上がります。
反響が大きいことをアピールする
少し応用的な話になりますが、社会的証明の原理をセールスライティング上の演出として盛り込むという方法もあります。
例えば、販売する商品やサービスが人気であることをアピールしたいなら、このような演出方法があります。
反響の大きさをアピールする例
- 即完を連想させる
- お問い合わせが殺到しているように見せる
- 予約やキャンセル待ちがいることを匂わせる
すごくわかりやすい例だと、テレビの通販番組は良い例ですね。
- 前回は一瞬で売り切れたので、今回もすぐに売り切れになる可能性があります
- お電話が大変込み合っていますので、今すぐお電話ください
- 前回は1,000名以上の方がキャンセル待ちをしていた人気商品です
こういった売り文句があると、「すぐに売り切れるぐらい大人気の商品だから、すぐに買わなくちゃ!」という気持ちを芽生えさせ、ターゲットの行動を促しやすくなります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は社会的証明の原理を使ったセールスライティングテクニックを解説しました。
社会的証明の原理とは
★多数派の意見に同調してしまうこと
★人間は意思決定をする時に多数派の行動や意見に流されやすい
→社会的証明の原理はその習性を逆手に取ったセールステクニック
社会的証明の原理が発揮された3つの事例
★多数派に流される
→大衆の目を気にして流される
★トレンドやランキングに影響される
→多数派が肯定しているものに影響される
★勝ち馬に乗る
→勝負事では優勢な方を選択してしまう
社会的証明の原理をセールスライティングに応用する方法
★お客さんの声を載せる
★数字で多数派に支持されていることを示す
★反響が大きいことをアピールする
社会的証明の原理を使うことで、ターゲットの不安を解消して購入を促しやすくなるでしょう。
また、社会的証明をさらに効果的に使うなら「一貫性、返報性、好意、稀少性、権威性」といった要素と組み合わせることをおすすめします。
ぜひ、社会的証明をセールスライティングに活かしていきましょう!