どうも、狐乃文人です。
ユーザーに商品の購入やサービスの無料登録を促したい時、ストーリーライティングがおすすめです。
ストーリー調で商品やサービスに込められた思いを伝えると、商品の特長や性能以上の価値をユーザーが感じて行動を起こしやすくなります。
そこで今回はセールスライティングに効果的なストーリーライティングの書き方を解説します。
この記事を読むメリット
- ストーリーライティングの概要と有効性がわかる
- セールスライティングでストーリーライティングを活用するコツがわかる
- 効果的なストーリーライティングをする方法がわかる
ストーリーライティングは読者の心や感情に訴えかける文章
ストーリーライティング(別名ストーリーテリング)とは、ストーリー調で商品開発の背景や開発者のバックボーンを語り、ユーザーの共感を得ることを目的としたライティング手法です。
ストーリーライティングでは読者の心や感情に訴えかけることが重要で、論理的思考よりも感情的な思考で書くことが求められます。
例えば鉛筆の魅力を伝える場合、ストーリーライティングを使っている文章と使っていない文章を見比べてみましょう。
ストーリーライティングありの文章
僕が大学受験を控えた高校3年生の1月、志望校のA校にギリギリ届くかどうかという瀬戸際だったので朝から晩まで受験勉強をしていました。
そんな僕の姿を見ていたおばあちゃんが、湯島天神にお参りして買ってきてくれた鉛筆です。
「これだけ頑張ったんだから自身を持って!」と優しい言葉をかけてくれたおばあちゃん。
その言葉を胸に挑んだ大学受験は見事合格。
おばあちゃんからもらった湯島天神の鉛筆は、ここぞという場面で勇気をくれる私のお守りです。
ストーリーライティングなしの文章
この鉛筆は学問の神様である菅原道真公が祀られている湯島天神で販売されています。
受験生や大事な試験を控えている人への贈り物として大人気です。
ストーリーライティングで書かれた文章の方が、感動したり心が揺さぶられたりしますよね。
このようにストーリーライティングは、ユーザーにポジティブな感情を抱かせるために使われます。
マーケティングにおけるストーリーライティングの役割は興味付け
マーケティングにおけるストーリーライティングの役割は、ユーザーに商品に興味をもたせることです。
例えば商品を販売する時に、いきなり商品の特長を熱く語ってもほとんどの人に見向きもされません。
商品の特長や性能を語る前に、ターゲットのどんな悩みを解決するのか、商品がどのような利益をもたらしてくれるのかといったベネフィットをわかりやすく伝えましょう。
そして、このベネフィットを伝える時にストーリーライティングが役立ちます。
ストーリー調で商品のベネフィットをわかりやすく、具体的に、心に響くように伝えられると、ターゲットが商品に興味をもってくれます。
ストーリーライティングを構成する6つの要素
ストーリーライティングは主に6つの要素で成り立っています。
これから紹介する順番通りに書いていけば、ストーリー調の心揺さぶる文章を書けるでしょう。
シーン1:主人公の紹介
最初のシーンでは物語の主人公の人物像、目標を紹介します。
主人公はユーザーから共感を得られるような人物であることが望ましいです。
例えば、
- 誠実で慈愛に満ち溢れた人格
- 社会貢献や壮大な夢を抱いている人物
- まじめな性格にも関わらず、社会的に弱い立場に虐げられている
こういった要素は、多くの人から共感を得やすいです。
童話シンデレラの場合
シーン2:イベント発生
次のシーンではトラブルなどのイベントが発生して、主人公がひどい目に合います。
この展開がユーザーの身近な悩みや不安、恐怖の要素と連動しているほど、ユーザーを物語に入りこませることができます。
また発生したトラブルの解決が困難であるほど、ストーリーにおもしろ味が生まれます。
童話シンデレラの場合
ある日、王子様がお城で舞踏会を開くことになりました。
シンデレラは舞踏会に行きたかったのですがもちろん連れて行ってもらえず、一人お留守番することになりました。
シーン3:成長
シーン2で起きた出来事に対して、シーン3では主人公が反省や学びを経て成長します。
このシーンでは主人公が自らの力で成長する場合と、導き手(メンター)の登場など新たな外部のきっかけが主人公の成長を手助けする場合があります。
主人公の成長シーンは、読者の現在の状況と重なり共感をしやすい部分なので、丁寧に描いてあげると良いでしょう。
童話シンデレラの場合
シーン4:問題を解決する計画の提示
シーン4からはクライマックスに向けて、徐々に物語が加速していきます。
成長した主人公が問題を解決するべく、具体的な計画を立てます。
問題を解決する方法や解決した後の未来を明かすことで、読者の気持ちを物語へさらに引き込み期待感を高めます。
童話シンデレラの場合
魔法使いは言います。
「12時を過ぎると魔法が解けて馬車もドレスも元の姿に戻ってしまいます。必ず12時までには戻ってきなさい」
シーン5:計画の実行
最大の見せ場であるシーン5では、主人公が問題解決に向けて動き出します。
念入りに立てた計画が成功するかどうか、緊張と期待が入り交じる中、成長した主人公が大太刀周りで大活躍を見せます。
主人公の活躍が爽快かつかっこいいほど、読者も「こんな風になりたいな」とあこがれを抱き、興味を持ちやすくなります。
童話シンデレラの場合
素敵なドレスとガラスの靴を履いた姿は、元の姿から考えられないほど美しくなっていて、たちまちみんなの注目の的となりました。
王子様もシンデレラの美しさに気づき「僕と踊ってくれませんか?」とシンデレラを誘いました。
それからシンデレラは時間を忘れてしまうぐらい、王子様と夢のような時間を過ごしました。
シーン6:成功
物語の最後は、主人公の行動によって成功を収めた姿を描きましょう。
このシーンは読者が理想とする姿を描くことで、理想や期待がどんどん高まりあなたに好意を持ってくれやすくなります。
童話シンデレラの場合
慌てて王子のもとを立ち去るシンデレラはうっかりガラスの靴の片方を落としてしまいました。
ガラスの靴を拾った王子様は翌日城下町を訪れ、女性一人ひとりにガラスの靴をはかせに回りました。
そして、ガラスの靴の持ち主であるシンデレラを見つけ出し、2人はお城で幸せに暮らしました。
ストーリーライティングはセールスライティングで有効
ストーリーライティングは、セールスライティングにおいて非常に効果的なライティング方法です。
物語を通じて商品の利点、制作者のバックボーンや思いを伝えることで、ターゲットを商品とブランドのファンにすることができます。
商品のファンはコスパやタイパを重視し、自分の意図とそれるとすぐに離れてしまいますが、ブランドのファンは商品の性能ではなくブランドの価値や理念を気に入っているため、商品を長い期間愛用してくれます。
セールスライティングでは商品を売るだけでなく、ブランドのファンを増やすことも意識してライティングすることで、長期的な売上アップが期待できます。
ストーリーライティングが活躍する場面
ストーリーライティングを存分に活かすには、使う場面も厳選することをおすすめします。
ここからはストーリーライティングが活躍する場面をご紹介します。
ランディングページ(LP)
Web集客で活用されるランディングページ(LP)では、ストーリーライティングとの相性抜群です。
ストーリー調で商品の魅力や開発秘話を伝えることで、ターゲットに商品やブランドに興味をもってもらいやすくなります。
ランディングページの場合、お客様にメールアドレスの登録や資料請求をしてもらうことが目的になるので、気軽に登録や問い合わせができるように「まずは一度お話してみませんか?」「あなたのために頑張ります」といった献身的な姿勢を見せると良いです。
セールスレター
セールスレターでは、ターゲットに商品の購入の決断を促せるようにベネフィットを強めに出すことをおすすめします。
「これまでたくさん悩んでいたことがいとも簡単に解決すること」「これまで苦しんでいたことを忘れられるぐらい楽しい未来が待っていること」を強めにアピールすることで、ターゲットの決断を促しやすくなります。
ステップメール
ステップメールでは、ストーリーライティングを活用してターゲットと信頼を築きやすい特長があります。
定期的にメッセージを送るステップメールは、単純接触効果(ザイオンス効果)によって好意的に感じてもらう狙いがあります。
その効果にあわせて商品やブランドを立ち上げるまでの経緯や過程で起きた困難を語ることによって、単純接触効果をより強くすることができます。
プロダクトローンチ
映画やゲームなどのエンタメ業界でよく使われている「プロダクトローンチ」と呼ばれるマーケティング手法にもストーリーライティングが効果的です。
ストーリーテリングの構成を1つ1つ細切れで順番に発信していくことで、ターゲットの購買意欲をどんどん高め、商品販売当日に爆発的な売上を期待できます。
効果的なストーリーライティング3つのコツ
ストーリーライティングを効果的に活かすには、ターゲットの心に刺さりやすい文章にすることが大切です。
ここからは効果的なストーリーライティングをするためのコツを3つ解説します。
コツ1:ターゲットの共感を得る
ストーリーライティングでは、ターゲットの共感を得ることが大事です。
共感の得られないストーリーは、いくら素晴らしく感動的な内容であってもターゲットは他人事として捉えてしまいます。
特にセールスの文章であれば、「これは自分のために作られた商品だ」とターゲットが感じるぐらい具体的で自分ごとに感じられるようテーマや内容を選びましょう。
コツ2:ストーリーに過度な脚色を加えない
過度な脚色が加えられたストーリーは、ターゲットの興ざめにつながります。
脚色とは、史実とは異なる展開を加えて話を大げさにすることで、俗にいう”話を盛る”ということです。
話がオーバーになるほど現実味がなくなり、ストーリーライティングの根幹であるお客様の共感が得られなくなります。
ストーリーライティングをする時はなるべく史実に基づいて、物語を構成していきましょう。
コツ3:話がわかりやすいよう調整する
ストーリーライティングでは、話がわかりやすいように調整することも重要です。
登場人物が多かったり、話が紆余曲折したりすると、ターゲットは理解が追いつかず読むのをやめてしまいます。
誰が読んでも理解できるようできるだけシンプルにまとめましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はセールスライティングに効果的なストーリーライティングの書き方を解説しました。
ストーリーライティングは、読者の心や感情に訴えかける文章の作成方法であり、マーケティングにおいて非常に有効な手法です。
ぜひこの記事を参考に、ストーリーライティングを取り入れてみてください。