どうも、狐乃文人です。
セールスライターであれば、誰もが一度は「良いセールスの文章をかけたのに、なぜこんなに売れないんだろう?」と感じる瞬間があると思います。
そういう時は「5つのNot」という考え方で分析してみると、ターゲットがなぜ買わなかった理由が明確に判明するものです。
この記事では売れる文章には必ず使われている5つのNotについてご紹介します。
売れる文章に必要な「5つのNot」とは
「5つのNot」とは、ターゲットがセールスの文章を読んで購入するまでの過程で存在する5つの障害のことを指します。
これらの障害はターゲットの本質的な考え方、行動を指しているので、セールスライティングにとどまらず、マーケティング全般に通ずるものなのでぜひ覚えておきましょう。
5つのNot
- Not open(ターゲットは開かない)
- Not read(ターゲットは文章を読まない)
- Not believe(ターゲットは書き手の言葉を信じない)
- Not act(ターゲットは自分で考えて行動しない)
- Not understand(ターゲットは理解しない)
要約すると「ターゲットは私たちが望む行動とは逆のことをしている」ということですね。
それでは、各要素を解説していきます。
Not open(ターゲットは開かない)
Not openという文字の通り、そもそもターゲットはあなたの記事、LP、セールスレターなどのURLをクリックしません。
例えば、あなたがネットで調べ物をする時のことを思い出してみてください。
検索エンジンにキーワードを入力して検索した結果、何千何万もの記事がヒットしますが、全ての記事は読まないですよね。
今は記事を例に解説しましたが、LPやセールスレターも同様です。
いくつもの類似の商品やサービスがある中で、ターゲットがビビッと感じるものでなければ読まれることすらないのです。
Not read(ターゲットは文章を読まない)
また、仮にLPやセールスレターが開かれたとしても、私たちが書いた文章をほぼ読むことはありません。
例えば、FV(ファーストビュー)だけ読んだり、大きく強調されている単語だけ読んだり、自分が興味をもったセクションだけを斜め読みしたり…と、読み方も人によって様々です。
ターゲットの中にも興味関心が高い人もいれば、なんとなく認知しているぐらいの興味関心が薄い人もいるということですね。
Not believe(ターゲットは書き手の言葉を信じない)
次に、LPやセールスレターなどに書いてある言葉をターゲットは信じません。
「そんなわけないでしょ」「どうせ裏があるんでしょ」という斜に構えて捉えてきます。
ただこれは仕方がない部分ではあります。
ある程度の信頼関係が築けていないと、商品やサービスを勧められてもなかなか買う気にはなれないでしょう。
特にネット上で顔の見えない、名前も知らない相手の言葉だとなおさらですよね。
Not act(ターゲットは自分で考えて行動しない)
また、ターゲットは自ら考えて行動を起こしません。
例えば、LPやセールスレターを読んだとしても最後の「購入はこちら」と書かれたボタンを押さなかったり、お問い合わせ番号に電話をしなかったり。
私たちがして欲しい行動をことごとくしません。
Not understand(ターゲットは理解しない)
そして、ターゲットは読んだ文章の意味正しく認識・理解することもありません。
この原因は主に2つ「書き手(ライター)の配慮が足りない」「読み手(ターゲット)の知識、読解力が足りない」が挙げられます。
書き手の配慮が足りない例として専門用語を使ったり、難しい言い回しを使ったりと、文章としての読みにくい・理解しにくいことが原因です。
また、読み手の知識、読解力が足りない例として漢字が読めない、読み解く力がないなどが挙げられます。
5つのNotの対策
ここからは5つのNotに対するの具体的な対策について解説していきます。
5つのNotに対する具体的な対策
- 魅力的なタイトル・キャッチコピーを付ける(Not open対策)
- 斜め読みされること前提に書く(Not read対策)
- 具体的なデータや論文を示す(Not believe対策)
- 手順をシンプルかつ具体的に示す(Not act対策)
- 小学生でもわかるように書く(Not understand対策)
5つのNotに対する対策を一言で表すなら「シンプルで簡単かつ魅力的に」です。
商品やサービスの性能や効果の説明に熱が入ると、どうしても難しい単語や高度な考え方が出てきて、話がややこしくなってしまいます。
そのため、下記の対策を参考にできるだけシンプルかつ簡単かつ魅力的に説明することで、5つのNotを解消してLPやセールスレターの成約率もアップするでしょう。
魅力的なタイトル・キャッチコピーを付ける
Not openへの対策はターゲットが記事やLP、セールスレターのページを開くまでの入り口を魅力的にすることです。
例えば
- 記事の場合:タイトルやアイキャッチ、メタディスクリプションにキーワードを盛り込む
- LPやセールスレターの場合:広告のバナーのデザインやキャッチコピーを変える、SNSを使っているなら投稿文を変えてみる
と言った感じで、該当のページに出会うきっかけをより魅力的にしましょう。
魅力的なタイトルの付け方については、過去の記事でも解説しています。
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斜め読みされること前提に書く
Not readの対策としてオススメなのが、斜め読みされることを念頭に構成や装飾を入れるという方法です。
ライターがいくら良い文章を書いたとしても、斜め読みする人はたくさんいますし、私達ができる対策はほぼありません。
そこで、発想を逆転させて斜め読みしても内容が理解できるように書いてみましょう。
斜め読みをしやすくする方法
- 結論は文の冒頭と一番最後に書く
- 結論の前には「つまり」「要するに」「まとめると」など結論の前置きとなる言葉を入れる
- 重要なキーワードや必ず読んでほしいところは文字を大きくしたり、文字の色を変える
- 重要な箇所は画像を使って説明する
- まとめのセクションを設ける
こういった対策を打つことで、斜め読みした人でも全文読んだ人と同じように理解できるでしょう。
具体的なデータや論文を示す
Not believeの対策には、具体的なデータや論文を提示すると良いでしょう。
ターゲットが信じない理由の1つとして、それが本当に正しいことなのかと判断できる材料がないことが挙げられます。
そのため、誰が見ても「これは正しい」と判断できるような根拠を提示してあげると良いでしょう。
具体的なデータの例
- 科学者や研究者が発表した論文
- 各省庁が出している報告書や資料
- 有識者の発言、著書
このような具体的なデータには、社会的な信頼の高さ(権威性)があるため、説得材料として有効です。
権威性についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事がオススメです。
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手順をシンプルかつ具体的に示す
Not actの対策として商品の購入やサービスの申込み、資料請求など、ターゲットに起こして欲しい行動の手順はできるだけシンプルにしたほうが良いでしょう。
例文:電話で資料請求をして欲しい場合
これでも意味は伝わりますが、「今すぐにでもすごく欲しい!」というくらいターゲットの熱量が高くなければ、電話してこないと思います。
ここからさらに手順を明確にして、簡単さを押し出してみましょう。
例文を書き直した場合
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【0120-〇〇〇〇-▢▢▢▢】
といった感じで丁寧に説明するとターゲットも「これだけ簡単ならやってみようかな」という気持ちになりやすくなります。
また、行動1つ1つもシンプルに伝えることも重要です。
例文であれば「タップすれば電話できるようになっている(電話番号の打ち込みが不要)」「オペレーターに伝える言葉を明確にする(コミュ力にコンプレックスがある人でも安心)」という一工夫があれば、どんな人でも行動しやすくなるでしょう。
小学生でもわかるように書く
Not understandの対策として、相手(ターゲット)の理解度に合わせた言葉を使うよう心がけましょう。
例文:クラウドサービスのセールスライティングの場合
もしこのサービスをIT業界の人に紹介するのであれば「DX化」「クラウドサービス」「コミット」といった言葉の意味を多くの人が理解しているでしょう。
しかし、農業や飲食業など普段パソコンを使わない業界の人に紹介するとしたら、これらの難しい単語の意味を理解できず「つまりどういう事?」「何ができるかわからない…」という感想を持つ可能性が高いでしょう。
このように、難しい言葉を使うと相手が理解できない場合があります。
そのため、難しい言葉や話題はせずに「簡単な言葉や表現」「話の要約」を使って、誰が読んでもわかりやすいようにしましょう。
具体的には小学生が理解できるぐらいの言葉や表現を使うことをおすすめします。
例文を書き直した場合
元の例文と比較して、誰が読んでも理解できるような文章になったと思います。
コツとしては、小学生4年生ぐらいの子供がわかるくらいの表現や内容が難しすぎずちょうど良いでしょう。
また特定のターゲットに向けて文章を書く時は、こちらの記事で解説している「ペルソナ」を作ることで、より購買欲が高まるセールス文章が書けるようになるでしょう。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は売れる文章には必ず使われている5つのNotをご紹介しました。
5つのNot
★Not open(ターゲットは開かない)
→記事、LP、セールスレターなどのページを開かない
★Not read(ターゲットは文章を読まない)
→文章をほとんど読まない、飛ばし飛ばしに読む
→読んだ文章を正しく認識・理解しない
★Not believe(ターゲットは書き手の言葉を信じない)
→情報を斜に構えて捉える
★Not act(ターゲットは自分で考えて行動しない)
→自ら行動をしない
★Not understand(ターゲットは理解しない)
→読んだ文章の意味正しく認識・理解しない
5つのNotの対策
★魅力的なタイトル・キャッチコピーを付ける(Not open対策)
→記事ならタイトルやアイキャッチ、メタディスクリプションにキーワードを盛り込む
→LPやセールスレターなら広告のバナーのデザインやキャッチコピーを変える、SNSを使っているなら投稿文を変えてみる
★斜め読みされること前提に書く(Not read対策)
→斜め読みさせない対策はないので、斜め読みしても理解できるように書く
→結論やキーワードがどこに書かれているかわかりやすくする
★具体的なデータや論文を示す(Not believe対策)
→誰が見ても「これは正しい」と判断できるような根拠を提示してあげる
→論文や各省庁が出している資料などは社会的な信頼の高さ(権威性)があるため、説得材料として有効
★手順をシンプルかつ具体的に示す(Not act対策)
→ターゲットに起こしてほしい行動を明確かつ簡単にする
→丁寧すぎるくらい具体的に手順を伝える
★小学生でもわかるように書く(Not understand対策)
→小学四年生でも理解できる言葉、内容に噛み砕いて伝える
→要約や例えもふんだんに使う
5つのnotを理解することで、ターゲット心理を理解したLPやセールスレターが書けるようになるでしょう。
ぜひライティングに活かしていきましょう。