どうも、狐乃文人です。
セールスライティングは、文章の構成が全てと言っても過言ではありません。
売れる文章はどれも構成がしっかりしていて、読んでいて情報がすっと入って着やすいですし、何より「欲しい」という気持ちがどんどん湧いてきます。
そこで今回は売れる文章で使われているセールスライティングの型を7つご紹介します。
セールスライティングが有効な場面
セールスライティングは主にLPやセールスレター、DMなどターゲットに売り込みをかける場面が有効です。
LPとは集客を目的としたページのこと。
わかりやすい例を挙げると、GoogleやYou Tubeの広告を開いて見れるページがLPです。
セールスレターとは、商品の販売を目的としたページのこと。
LPとセールスレターはよく混同されやすいですが、明確に役割が違います。
LPとセールスレターの違いについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
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DMは、ダイレクトメールの略です。
主にメール、SNS、LINE、手紙などで特定の個人に直接メッセージを送る方法のことを指します。
セールスライティングのオススメの型7選
それではいよいよ、セールスライティングのオススメの型をご紹介します。
オススメの型7選
- PREP(プレップ)法
- BEAF(ビーフ)の法則
- CREMA(クレマ)の法則
- AIDMA(アイドマ)の法則
- PASONA(パソナ)の法則
- 新・PASONA(パソナ)の法則
- QUEST(クエスト)の法則
英語ばかりですが、これらは各要素の頭文字を取っているだけなので、本文ではすべて日本語に訳して解説していきますね。
型の解説をする前に1つお伝えしておくと、これらの名前と内容をすべて覚える必要はありません。
これらはあくまで「売れる文章の考え方」をベースに考えられた型であって、その考え方を元にすればすべてマネする必要はありません。

それでは解説していきます。
PREP(プレップ)法
PREP法は、非常にシンプルでわかりやすい文章の典型的な型といっても過言ではありません。
PREP法
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:具体例
- Point:結論
最初と最後に結論を述べることで、書き手の主張が明確になります。
これによりどんな商品やサービスの魅力を、わかりやすくターゲットに伝えることができるでしょう。
特にセールスライティング初心者の方は、まずはPREP法を意識して文章を書いていきましょう。
例文
- 専業主婦なら食洗機を買うべきです
- なぜなら、全国の主婦100人にアンケートしたところ90%以上が食洗機が必要と答えたからです
- 食洗機があることで、1日3食の食器を洗ったり、しつこい油汚れに苦戦することもなくなるでしょう。
- このような結果から、主婦は食洗機を買うべきです
BEAF(ビーフ)の法則
BEAFの法則とは、ターゲットの疑問や不安などのネガティブな要素を解消してから、購入を促すセールスライティングの型のことです。
BEAFの法則
- Benefit:ユーザーが得られるベネフィット
- Evidence:証拠・利用者の声
- Advantage:競合比較・優位性
- Feature:特徴
前半にベネフィットや利用者の声を提示して疑問や不安を解消することで、いち早くターゲットの信頼を獲得しやすくなります。
こうすることで、途中の離脱(文章を読むのをやめてページを閉じること)を最小限に抑えることができます。
また、信頼を獲得することで後半の商品の優位性や特徴の紹介を素直に読んでもらえるので、商品の購入ボタンにたどり着く頃にはすっかり商品の虜(とりこ)になっているとおもいますよ。
例文
- ユーザーが得られるベネフィット:食洗機を使えば家事の時間を短縮して自由に使える時間を増やせますよ
- 証拠・利用者の声:実際に利用者のアンケートを取ったところ、1日平均1時間も自由な時間が増えたそうです
- 競合比較・優位性:1回あたりの電気代は、他社と比べて2/3に抑えられます
- 特徴:毎日使いがしやすいように低燃費、静音、洗浄力の高さにこだわっています
CREMA(クレマ)の法則
CREMAの法則は、結論から先に述べるため読みやすく、最後に起こすべき行動が明確なのが特徴です。
CREMAの法則
- Conclusion:結論
- Reason:理由・動機
- Evidence:根拠・利用者の声
- Method:手段
- Action:行動
最初に結論がバンと出てくるのでターゲットに強い印象を与えやすく、その結論が興味深い内容だとその後の文章が読まれやすい型ですね。

従来の商品にはない画期的な強みがある、これまでにない世界初の機能がついているなど、強烈で意外性のある「強み」「独自性」がある場合は、このセールスライティングの型がかなり有効です。
例文
- 食器を洗うのを今すぐやめてください
- なぜなら、食器を洗うことは1年で182時間も無駄にすることになるからです
- 例えば1日3回食器を洗うとして合計30分かかるとしたら、1年で182時間30分も無駄にしていることになります
- しかし、食器洗い機ならすべての食器を自動で洗ってくれるので182時間30分があなたのもの自由時間になります
- こちらのページ下部のボタンから今すぐご購入ください
AIDMA(アイドマ)の法則
AIDMAの法則はアメリカの経済学者サミュエル・ローランド・ホール氏の著書で提唱された、広告や宣伝に対する消費者の心情変化の過程を表した考え方です。
AIDMAの法則
- Attention:注目
- Interest:興味関心
- Desire:欲望
- Memory:記憶
- Action:行動
この型は、まだターゲットとの関係性を十分に構築できていない場合、不特定多数の人に向けて商品を販売する際に有効です。
いきなり商品の販売を行うのではなくまずは「知ってもらい、興味を持ってもらう」ことから始める。
徐々に関係性を構築していき最後にセールスを行うという考え方です。
AIDMAの法則は他のセールスライティングの型とは違いじっくり時間をかける分、お客さんと良好な関係性を築きやすく、納得して購入してもらえるので満足度が非常に高くなりやすいです。

例文
- 世界初、洗浄から片付けまでやってくれる食洗機が誕生しました
- NASAが開発したこちらの食洗機があれば、今後一切食器を洗う手間はなくなると言っても過言ではありません
- 油がギトギトでいくら洗っても落ちない、食器から変な匂いがするといった悩みがこれ1つですべて解消できます
- 繰り返しになりますが、この新食器洗い機があれば、今後一切食器を洗う手間はなくなります
- さぁ、今すぐこちらからご購入ください
PASONA(パソナ)の法則
PASONAの法則は日本の経営コンサルタント兼マーケッターの神田昌典氏の著書で提唱された考え方です。
PASONAの法則
- Problem:問題提起
- Agitation:煽り
- SOlution:解決策
- Narrow down:絞り込み
- Action:行動
ユーザーの心を揺さぶることで強烈に欲求を高めてから商品を紹介するという、ちょっと狡猾な手口ではありますが、この型を取り入れたセールスライティングの効果は絶大です。
特に金融や健康など、人生や生命に関わる商品やサービスとの相性が抜群で、この法則でたった1時間ほどで数億円も稼いでしまうような破壊力があります。

例文
- 食器洗いに時間をかけるのはもったいなくないですか?
- 仮に1日40分だとしたら1年で182時間30分、約1週間と半日も無駄にしていることになるんです!
- そこでオススメなのが、ボタン1つで食器を洗浄してくれる食器洗い機です
- ただこちらの商品は数量限定なので、なくなり次第終了となります
- さぁ今すぐ急いでご購入ください
新・PASONA(パソナ)の法則
新・PASONAの法則は、PASONAの法則を提唱した神田昌典氏によるセルフアレンジを加えた考え方です。
PASONAの法則
- Problem:問題提起
- Affinity:親近感
- Solution:解決策
- Offer:提案
- Narrow down:絞り込み
- Action:行動
PASONAの法則から入れ替わった部分として、「Agitation:煽り」が「Affinity:親近感」に置き換えられ、新たに「Offer:提案」が追加されました。
煽りから親近感になったことで、ターゲットの潜在的な意識・欲求に焦点が当てられ、ただ煽るよりもさらにターゲットの心を動かしやすくなりました。
また、解決策の後に提案が加わったことでただ解決する方法を教えるだけでなく、提案という付加価値を加えることで、ターゲットがさらに行動を起こしやすくなりました。
例文
- 食器洗いに時間をかけるのはもったいなくないですか?
- 毎日食器を洗っていたら洗剤で手が荒れたり、自分の自由な時間がなくなったりと大変ですよね・・・
- そこでオススメなのが、ボタン1つで食器を洗浄してくれる食器洗い機です
- さらに今なら、定価から10%OFFの特別価格でご提供します
- ただこちらの商品は数量限定なので、なくなり次第終了となります
- さぁ今すぐ急いでご購入ください
QUEST(クエスト)の法則
QUESTの法則は、自分の悩みや解決する方法をある程度理解しているターゲットに向けて、自分ごととして捉えてもらうように誘導する考え方になります。
QUESTの法則
- Qualify:条件をつける
- Understand:理解
- Educate:教育
- Stimulate:刺激
- Transition:遷移
この法則はセールスコピーライターのマイケル・フォーティン氏が提唱した考え方です。
これまで紹介した法則とは違い、特定のターゲットだけを狙い撃ちすることに特化した考え方ですね。
「広く浅く」ではなく「狭く深く」悩みを掘り下げることで、ターゲットとなるユーザーから絶大な信頼を勝ち取って購入を促しやすくなります。
新規顧客というよりも既存顧客を狙ったセールスライティングだと、この型が有効でしょう。
例文
- このページは40代専業主婦の方だけに公開しています
- 毎日家族の料理を作ったり、洗濯をしたり、掃除をしたり大変ですよね
- 特に食器洗いを1日40分続けていると、1年で182時間30分もの時間を使っていることになります
- そんな時間があれば、趣味や家族の団らん、睡眠などいろんなことに時間が使えますよね
- そこで、主婦のために作られた食器洗い機を使ってみてはいかがでしょうか?ぜひ詳細はこちらのページをご覧ください
セールスライティングで知っておくべき「5つのNot」
「5つのNot」とはターゲットがセールスの文章を読んで購入するまでの過程で存在する5つの障害のことを指します。
5つのNot
- Not open(ターゲットは開かない)
- Not read(ターゲットは文章を読まない)
- Not believe(ターゲットは書き手の言葉を信じない)
- Not act(ターゲットは自分で考えて行動しない)
- Not understand(ターゲットは理解しない)
これら5つの障害を越えることができなければ、どんなに型に添ってセールスライティングができたとしても、購入につなげることはできません。
逆に言えば、これら5つの障害を越えることができれば、ターゲットに商品やサービスを購入させることができます。
もっと語弊を恐れずに言えば、5つのNot」をクリアできる文章がセールスライティングの正解と言っても過言ではありません。
そんな根本的な部分なので、ぜひここでしっかり押さえていきましょう。
▽5つのNotについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照ください。
Not open(開かない)
ターゲットはLP、セールスレター、DMを送っても開きません。
例えば、ポストに入っているチラシを想像してみてください。
住宅、不動産、学習塾などいろんなチラシが入っていますが、読む前に捨ててしまうことが多いと思います。
このように、人間は「自分に関係ない」と思ったものに全く興味を示しません。
そのため、まずは相手に興味を持ってもらえるような工夫が大切です。
例えば、
といった工夫を凝らすことで、相手が興味を持ちやすくなります。
Not read(読まない)
まず残念な話ですが、ターゲットは私たち一生懸命書いた文章を読んでくれません。
頑張って冒頭はちょっと読むけど残りはすべて斜め読みしたり、結論まで飛ばしたりと真面目に一言一句読んでいる人のほうが珍しいぐらいです。
だからこそ、ターゲットに1文字でも多く読んでもらえるように興味関心を持ってもらえるような工夫が必要です。
特に文章の冒頭の数文字、DMの件名、セールスレターやLPのFV(ファーストビュー)の範囲は、ターゲットの興味・関心があるワードやテーマを入れましょう。
ファーストビューの考え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
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Not believe(信じない)
「読まない」の障害を超えたとしても、まだまだ安心はできません。
ターゲットが興味を持って文章を読み始めたとしても、基本的に私たちが書いた言葉を信じてはくれません。
話半分に「本当かな」「そんなうまい話はないでしょう」というったスタンスで読み進めています。
そのため、ターゲットの疑念を払拭するために具体的な根拠やデータ、論文などをふんだんに使っていきましょう。
特に第三者の研究機関が調べたデータや研究者の論文、権威ある有識者の見解などは根拠として非常に強いです。
セールスライティングはターゲットに都合が良い言葉、魅力的な話を盛りがちなので、併せてしっかり根拠を示せるようにしましょう。
Not act(行動しない)
そして最後、ターゲットは私たちがして欲しいアクションをしてくれません。
セールスレターやLPなどの文章をすべて読んでくれたとしても最後の最後、購入ボタンを押すとは限りません。
すごく奇妙なことですが「読んで満足」という方がほとんどです。
そのため、アクションを起こしてもらえるような一言、ひと工夫が重要です。
例えば、「今すぐお申し込みください」といった具体的なアクションを示したり、いつでも購入ボタンが押せるようにあちこちに設置したり。
ターゲットがアクションを起こしやすいように、事細かな工夫をすることもセールスライティングの重要です。
Not understand(理解しない)
ターゲットはセールスレターやLP、DMの文章を読んだとしても、正しく理解しません。
そのため、難しい漢字を使わない、わかりやすい例え話をするなど相手が理解できるような工夫が求められます。
※ライティングの業界では「小学生でもわかるように書く」といわれています。
わかりやすい例え話については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は売れる文章で使われているセールスライティングの型を7つご紹介してきました。
セールスライティングの型7選
★PREP(プレップ)法
→最初と最後に結論を述べるので書き手の主張が明確になる型
→セールスライティングの初心者にオススメ
★BEAF(ビーフ)の法則
→前半にベネフィットを出して、ターゲットの信頼獲得を狙った型
→ターゲットの途中離脱を防ぎやすい
★CREMA(クレマ)の法則
→最初に強いワードで結論付けて、一気に興味を引く型
→You Tubeの広告でよく使われている
★AIDMA(アイドマ)の法則
→段階を追ってターゲットと信頼関係を築く型
→不特定多数の人に向けたセールスライティングで有効
★PASONA(パソナ)の法則
→強烈な煽りでユーザーの欲求を駆り立てる型
→誇大広告のリスクも伴うので使い方には注意が必要
★新・PASONA(パソナ)の法則
→PASONAの法則を進化させた型
→ターゲットに寄り添って丁寧に行動を促す
★QUEST(クエスト)の法則
→既存顧客に向けてより狭く深く、ターゲットの悩みを掘り下げる型
→ターゲットに自分ごととして捉えてもらいやすくなる
5つのNot
★Not open(開かない)
→ターゲットはLPやセールスレター、DMを開かない
→特典をつけるなど開く動機を与えよう
★Not read(読まない)
→ターゲットはほとんど文章を読んでくれない
→強いワードや興味を引くテーマを使おう
★Not believe(信じない)
→たとえ読んでくれたとしても、話半分でしか信じてくれない
→数字や論文など具体的な情報や論拠を提示しよう
★Not act(行動しない)
→最後まで読んでも基本的には書き手が求める行動を起こしてくれない
→行動を起こすように丁寧に誘導してあげよう
★Not understand(理解しない)
→ターゲットは文章を読んでも正しく理解しません
→小学生でもわかるように文章を書こう
これらの型と背景の考え方を理解することで、より深くターゲットの心に刺さるセールスライティングができるようになるでしょう。
今回の内容が、あなたの役に立てば幸いです。