どうも、狐乃文人です。
セールスライティングでは「限定」というキラーフレーズがよく使われます。
「期間限定」「人数限定」「数量限定」など、これらの売り文句は「希少性の原理」という心理テクニックが基になって使われています。
そこで今回は希少性の原理を使ったセールスライティング術を解説します。
希少性の原理を使うことで商品やサービスに付加価値を付けた、もっと売れる文章が書ける様になるでしょう。
希少性の原理とは供給不足によって生まれる付加価値
希少性の原理(希少性の法則)とは、供給が需要に追いつかなくなると「付加価値」が高いように感じる心理効果のことです。
例えば、ダイヤモンドといえば高価なモノというイメージがありますよね。
ダイヤモンドは採掘量のほとんどが工業用として使われ、ジュエリーとして流通するのは全体の2割ほどと言われています。
ジュエリーとしてダイヤモンドを欲する人(需要)が多いのに対し、流通量(供給)が少ないとなると、価値が高くなるのは必然ですよね。
これが希少性の原理です。
セールスライティングの世界では、希少性の原理を逆手に取ってわざと供給量が少ないように見せて、ターゲットの購買意欲を煽ります。
希少性の原理の科学的根拠
希少性の原理の効果はステファン・ウォーチェル氏が行った実験によって、その効果が証明されています。
この実験では、2つのグループに分けた被験者にクッキーを試食してもらい味を評価してもらいました。
この時、各グループでは
グループA:被験者の人数よりも多い枚数のクッキーを与えて試食してもらった
グループB:被験者の人数よりも少ない枚数のクッキーを与えて試食してもらったといった条件を貸しています。
実験の結果、被験者よりも少ない枚数のクッキーを試食したグループBの方が、好意的な評価をしました。
このことから、目の前にあるクッキーの量が被験者に希少性を感じさせ、評価に影響を与えたと考えられています。
参考文献:ロバート・B・チャルディーニ (著) 影響力の武器
希少性の原理に相乗効果がある要素
次に希少性の原理と組み合わせると相乗効果が期待できる要素について解説します。
希少性は単体でもかなり強力ですが、これらの要素を組み合わせることでさらに付加価値を付けることができます。
緊急性
まず1つ目は緊急性です。
例えば通販番組で「先着100名様だけの特別価格でご提供します!」というフレーズを聞くと「今すぐ買わなきゃ」という気持ちになりますよね。
このように、希少性の原理と今すぐ買うべき動機(緊急性)を組み合わせると非常に強力なセールス文句になります。
具体性・根拠
次に2つ目は具体性・根拠です。
希少性の原理は非常に強力ですが、ターゲットに抽象的な印象を与えてしまう欠点があります。
例えば、「ダイヤモンド100個を先着順で販売します」と訴求するセールスレターがあるとしましょう。
ちょっと感の鋭いお客さんだと「100個と煽っているけど、本当は150個ぐらいあるのを売ろうとしているんでしょ」と推測すると思います。
そこで先程のセールスレターに「現在市場への流通量が減っている中、発掘会社と交渉してなんとか100個獲得できました」というストーリーを付け加えてみるとどうでしょう。
100個という数字の裏付けがはっきりすることで、説得力が一気に増しましたね。
このように、希少性の原理に具体性・根拠を組み合わせることで、抽象的な印象を払拭できます。
即効性
そして3つ目は即効性です。
希少性の原理を使ってセールスライティングをする場合、取り扱う商品やサービスは必然的に「流通量が少ない希少なもの」という設定になります。
その設定を逆手に取って、希少性が高いからこそ得られるメリット・ベネフィットがすぐに得られること(即効性)をアピールすると良いでしょう。
例えば先程のダイヤモンドを例に挙げると「希少価値の高いダイヤモンドなので、身につけたその日から特別な気分を味わえますし、あなたの友人や知り合いもみんな輝くダイヤモンドにびっくりするでしょう」というセールス文章はどうでしょう。
メリット・ベネフィットがすぐに得られるとアピールすることで、ダイヤモンドの付加価値はさらに高まると思います。
魅力的なベネフィットの書き方はこちらを参考にしてください。
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希少性の原理をセールスライティングに応用する方法
最後に、希少性の原理をセールスライティングに応用する方法を解説します。
希少性の原理は主にランディングページ(LP)やセールスレターのコールトゥアクション(CTA)やクロージングで使われます。
ユーザーの背中を後押しする場面で希少性の原理を用いると、商品の付加価値とターゲットの購買意欲を高めて「今買わなきゃ」という気持ちを強くします。
希少性を持ちいた詳しい使い方は、こちらの記事で解説しています。
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数量を限定する
先程紹介したクッキーの試食実験と同じように、数量を限定すると商品の希少性を高められます。
数量を限定した例
- 限定100個の販売です
- 先着順での販売で、なくなり次第終了します
- お一人様1点限り
数量を限定して希少性を高めるセールス文章は、通販やネットビジネスで幅広く使われています。
特に「100個限定」や「お一人様1点限定」など、具体的な数値を使うとより希少性が高まります。
期間を限定する
また、希少性を高めるために期間も限定すると良いでしょう。
期間を限定した例
- 3時間限定セール
- このページは一度だけしか表示されません
- 今回限りの特別価格です
このように期間を限定した表現は、「ターゲットに今すぐ買わなければ損してしまう」という不安を煽り、購入の決断を後押しする効果があります。
ただ期間を限定する際は、できるだけ短い時間の方が良いです。
例えば「3日間限定」とした場合、ターゲットは「3日間なら明日考えればいいや」と決断を先送りしてしまい、購買意欲が低下したり、購入することを忘れたりします。
そのため、「3時間限定」や「このページは一度しか表示されません」など、今すぐ決断しなければならない状況を意図的に作ると、購入率も上がるでしょう。
さらに付加価値を加える
希少性を活用する方法として、商品にプラスαの付加価値を加えることもオススメです。
付加価値を加えた例
- この商品はこのページでしか販売していません
- 今、商品をご購入いただいた方には限定特典もプレゼントしています
- 当商品を購入いただいた方の中から、抽選で3名様にハワイ旅行をプレゼントします
このように商品にプラスαの付加価値を付けることで、商品をより高価なものに見せることができ、希少性も高まります。
追加のプレゼントは余分にコストがかかってしまいますが、その分目に見えて価値が高まるのでターゲットの購入率も高くなりやすいです。
また、付加価値として商品の独自性をアピールできるとより強力です。
商品の独自性の見つけ方、効果的な使い方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は希少性の原理を使ったセールスライティング術を解説しました。
希少性の原理(希少性の法則)とは
★供給が需要に追いつかなくなることで生まれる「付加価値」のこと
★ステファン・ウォーチェル氏が行った、クッキーの試食実験によって効果が証明されている
希少性の原理に相乗効果がある要素
★緊急性
→今すぐ買うべき動機を与える(例:数量限定です)
★具体性・根拠
→希少な理由を明確にする(例:ダイヤモンドは発掘量が少ないから希少です)
★即効性
→メリット・ベネフィットがすぐに得られることを伝える(例:身につけたその日からハッピーになります)
希少性の原理をセールスライティングに応用する方法
★数量を限定する
★期間を限定する
★さらに付加価値を加える
希少性の原理を活用することで、商品の付加価値が高まって飛ぶように売れるでしょう。
また、希少性の原理は心理学者ロバート・B・チャルディーニ氏の著書「影響力の武器」でも詳しく取り上げられています。
これらの法則や原理と希少性の原理を組み合わせることで、より売れる文章がかけるようになるでしょう。
ぜひ、記事を参考に希少性の原理をセールスライティングに応用してみてくださいね。